OTA アップデートが降りてこない Nexus 端末を手動でアップデート

2014年12月17日

Google Nexus の端末は Google の OEMブランドです。OSアップデート保証期間が存在する為、新しいOSに触れたい人や開発用途で好んで手に入れた人も多いかと思います。

OTA (Over The Air) アップデートが早期に降りてくるかどうかは、購入時期にも依存しているのか、手持ちのNexus 7 の故障で急遽購入した Nexus 7 2013 には、なかなかOTAアップデートが降りてきません。

そこで、ADB (Android Debug Bridge)からOTAアップデートパッケージを送信して、root化することなくOTAアップデートと同等のアップデートを行ってみました。

lollipop-appselect

必要ファイルの入手

OTAアップデートパッケージのリンクを調べて公開してくれているサイトがあるので、そちらからOTAアップデートパッケージを入手してください。

Update your Nexus to Lollipop using OTA packages | Android Central
http://www.androidcentral.com/update-your-nexus-lollipop-using-ota-packages

ボクと同じ Nexus 7 2013 をお持ちであれば、ページ下部の以下の辺りにリンクがあります。

link-ota-file-nexus7-2013

ADB からの端末にファイルを送信するには、 ADBの実行ファイルとADB 用の USBドライバ のインストール、 Android 上の “開発者向けオプション “の有効化をする必要があります。以前書いた記事を参考に準備をして下さい。

なお 、ADB の実行ファイルについては Android SDK をインストールしてまでやりたくないという方は A700 の中華フォントを直す時に使った EasyRoot 2.0 等の中の物を使っても構いません。(自己責任で)

リカバリーモードの起動

ここからは USBドライバ と ADB のコマンド、そしてOTAアップデートパッケージの用意が出来ている事を前提に話を進めます。

コマンドプロンプトを立ち上げ、adbが実行できる状態にしておいてください。最近のSDK (adt bundle)ではsetpath.batというバッチファイルが用意されているので、それを実行すればどのディレクトリでもadbコマンドが実行出来るようになります。

端末をリカバリーモードで起動するには以下の方法があります。

  1. 一度本体の電源をシャットダウンしてから、ボリュームダウンと電源ボタンを同時に押してブートメニュー起動し、端末のボタンを走査して Recovery Mode に入る。
  2. 端末をデバッグモードにして adb に接続し、コマンドプロンプトで “adb reboot recovery"を実行して直接 Recovery Mode に入る。

nexus-manual-update-ota-file-boot-menu

ブートメニューの操作はボリュームアップ/ダウンで項目選択。電源ボタンで決定になります。今回は adb に接続しているので2番の方法をとります。

down-droid

ドロイドが横たわって「コマンドが指定されていません。」と出てきたら、リカバリーモードに入ったことになります。

select-apply-update-from-adb

この状態で、電源を押しながらボリュームアップを押すとメニューが表示されるので “apply update from ADB"を選択し、決定します。

send-package-to-adb-sideload

すると画面下部にadb sideload を実行してパッケージを送れとメッセージが出てくるのでそれに従いましょう。

OTA アップデートパッケージの送信

次はPCでの作業となります。コマンドプロンプトからOTAアップデート用パッケージを端末に送信します。

“adb sideload “まで入力しておいて、エクスプローラからプロンプトへファイルをドロップするとフルパスが展開されて手軽に入力することが出来ます。

send-otafile-comannd-prompt-adb-sideload

実行中はプロンプトにパーセンテージが表示されていくので終了するまで待ちましょう。

sideload-sending

100%になり送信が終了すると、端末の方に変化が現れます。

アップデート

update-android-os

ドロイドが起き上がってアップデートの作業が開始されています。この作業は数分掛かるのでステータスを見ながら終了するまで待ちましょう。

complete-update

終了するとリカバリーモードのメニューが表示されるので、電源ボタンを押してリブートします。初回起動時にアプリの最適化等のアップグレード作業が行われますが、これで新しいOSが起動します。

保証期間のうちはrootを使用しない主義なので、こういったアップデート方法があると非常に助かります。それでは良い Lollipop ライフを、