昔撮った ビデオ を ブルーレイ 画質にする
家に残っているVHSやLDの映像をDVD化した事はあったものの、 720×480 MPEG2 で DVD 1枚 4.7G という縛りの中ではそれほど良い状態の映像は残せませんでした。
そして、今やFUllHD画質が当たり前で、放送波はともかく民生TVは4k画質へ突入するさなか、今度は残っているVHS等を BD 画質にして残そう等と思い立ったわけです。
まずは比較映像です。ソースはNHK BS2で放送していたNHK コンサートです。
映像比較
右が S-VHS のビデオから DV フォーマット でキャプチャーした映像で、左が ブルーレイ 画質 復刻処理をしてh.264 でエンコードした物がデコードされた映像です(つまり実際に画面に出る映像です)。
流石にここまで違いが出てしまうと、DVDクラスの映像がTV内臓のアプコンに掛かったものと比べると雲泥の差が出ます。
手法
作業工程が若干特殊なため、ライトユーザー向けのビデオツールでは対応できない可能性がありますが、だいたい以下のようになります。
- ビデオ の読み込み
- 色空間の変換(Rec.601->Rec.709 アナログキャプチャは大体Rec.601なため)
- インタレース映像をプログレッシブ化(秒間60フレームの映像にします)
- クロップ、HD画質へリサイズ(1440×1080 4:3)
- ノイズ除去等映像復元作業
- ピラーボックス(サイドパネル)化(1920×1080 16:9)
- インタレース化
Avistnth
筆者は Avisynth を使用しているので以下の様な簡素なスクリプトにすることが出来ます。
# ソースファイル読み込み AVISource("veradavit.avi") AudioDub(last,WavSource("veradavit.wav")) # トリミング Trim(936,98812) # AssumeBFF() # 筆者はRT2000でキャプチャーするため # フィールドオーダーが反転しています。 # 色空間変更 ColorMatrix(mode="Rec.601->Rec.709", source=2, dest=3, clamp=3, \ inputFR=false, outputFR=false, interlaced=false, hints=false, \ d2v="", debug=false, threads=1, thrdmthd=0, opt=3) ConvertToYV12() # プログレッシブ化 QTGMC(SourceMatch=3, Lossless=2, tr0=1, tr1=1, tr2=1) # リサイズ Spline36Resize(1440,1080, 0,0, -2, -6) # 画像復元 # LGhost(2, 4, 10, 2, 7, -8, 1, -4, -15, 1, -7, -5) FluxSmoothST(9,9) # Convolution3D(preset="vhsBQ") WarpSharp(95,3,85,0) # # ピラーボックス化 # AddBorders( 240, 0, 240, 0) # # インタレース化 # SeparateFields() SelectEvery(4, 1, 2) #ボトムファーストの場合は「SelectEvery(4, 0, 3)」 Weave()
プラグインとスクリプト
プログレッシブ化には Doom9 のフォーラムで公開されている QTGMC を使用しました。負荷の高いスクリプトですが、質の高い映像を得ることが出来ます。
以下使用しているスクリプト並びにプラグインを上げておきます。
- 色空間変換:ColorMatrix
- リサイズ:Spline36Resize
- ノイズ除去:FluxSmoothST、Convolution3D
- ゴースト除去:LGhost
- シャープフィルタ:WarpSharp
最後に比較用のフルフレームの画像です。
因みに、 1440×1080 sar 1:1 でエンコードするとアスペクト比が4:3になる訳ですが、BDMVの仕様には無いので黒縁を付けて1920×1080にする必要があります。
そんな訳で、この映像を家庭用レコーダーで見るわけですが、何気にレーベルとかも作ってみたりします。
ファイル名を見てあんぐりとしているところですが、記事にするまで6日掛かってます…。何をするにも体調次第という事で、春先が危ないという多発性硬化症患者の愚痴であります。
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